先日、久しぶりにスタジオに入りました。
とある依頼がありドラムを録る事になったので、そのためのリハビリというか
イメージトレーニングと録音の手順の確認などを兼ねて
長年放置していた”靴砂草草”(漢字あってますかね)の録音をやろうかなと。
ゑでぃまぁこん夫妻の宅録に自分の宅録を入れて返す事になっていたのですが、お互い使っているレコーダーが古い型なので今時のファイル交換のように行かず
(.DBKファイルという互換性ゼロの形式)ファイルをWAVに変換して普段持ち運んでいるレコーダーに展開する過程も中々ハード。
以前、それを乗り越えてやっと一度ドラムを録り終えたのですが、隠しトラックとも言える場所にクリック&仮歌が入っている事を後から知り、中々自由に出かけたり出来るような環境ではないので当時完全に心が折れて放置していました。
久々に叩いたドラムは昔ほどの展開の引き出しや手数を作れなかったものの、
やってみると思っていたよりは出来るもんだなぁと。
何度かどこかで綴ったかもしれませんが、私はドラムをやりたくて始めたわけでもなく、何年もドラムを叩くことが(フィジカルの面で。。。とにかく運動神経悪いので)苦痛であったのですが、ある日急にリズムを作ることが楽しくなりました。
ずっと弾いていた鍵盤楽器もドラムも同じ事なんだ!って急に閃いた。
結局そのまま何だかんだと20年ぐらいはドラマーであったので、やっぱりあの場所に座るとなんだかしっくり来るものがあります。バンドで後ろからみんなを見ながら演奏する、
そういうのが自分にはしっくり来るな。
1番前に立ってバンドを率いて歌う事に未だ慣れていません。
そのことに対しての気持ち良さよりもプレッシャーが勝ってしまう。
ライブに前のめりになれないのは、動員がなくて申し訳ないし、(ライブに限らず自分自身の)告知をすることも宣伝アピールをすることも、自分の何か大事な部分が削られてゆくような感覚があり、そんな色んなことを犠牲にしてまで人前で歌う事が好きではないというのも大きいです。
1人で練習している時とかに「いま、誰かに聴いて欲しい!」って思う事はたまにあります。でもその場を設けて貰って色々やって貰って、というのが自分の身に余る事なんじゃないかって思うことがあります。
勿論、自分の曲を聴きたいと呼んで貰えるのはとてもとても嬉しいし有難いです。渋々でないならば是非(×100)呼んで貰いたいし、機会さえあれば人に曲や歌を聴かせたい。バンドのみんなと一緒に演奏したい。
でもイベントを開催する側の方々の開催に伴うリスクの悩みなんかを目にすると、余計に思う。そんな人様に迷惑をかけてまで人前で何かを披露したい訳じゃない。そういう自意識の在り方を持っているタイプではないんです。
私が出来ること、やりたい事。
良い曲を作って録音して、それを外に向けて放ってゆくことなのかなって思う。
4時間、黙々と粛々とドラムを録り終えたスタジオひとり録音。
すごく達成感があったので、やっぱりそういうことなのかなと思いました。