久しぶりの投稿すぎてページの編集の仕方を忘れてしまった。
長らく放置している間にTwitterはXになりうちの犬は10歳になったし、勿論自分も少しだけ歳をとった。
しかしながら別に生活が大きく変わったということも無い。
とても有難い事に特段大きな事件も無く平穏な日々を送っている。
少し変わった事といえば、昨年末ぐらいから夫が会社に行く頻度を落としたので犬の散歩やお守りをしてくれており、その間に今までよりも仕事に行く時間が増えたので少しだけお金に余裕が出来たりとか、夫が休日且つ予定が無い日しか自由に外出出来なかったのが出かけられるようになった。
おかげで昨年末も平日のグリーンラバーズのライブに出演できたし、今年に入ってライブを2回も観に行く事が出来た。
自分にとってライブ出演する事の1番大きなメリットは「人と顔を合わせられて刺激を受けられる」というものなので、それは観に行けば割と達成されてしまう。
年明けのゆすらごでのムーンフェイスボーイズとブラジルのライブ、そしてヘラバラウンジでのタケヤリ君、長濱あやかちゃん、LOVELOVE、ヨシノセイさんのライブ、本当にどれもすごく良くて刺激を受けた。
お金に少しだけ余裕が出来たので(といっても年末年始は物入りなので出費が多くて沢山働いてもプラマイゼロだった)物販も気兼ねなく買うことができた。
普段家で音楽を聴いている時はほぼ作業をしながらのながら聴きなので、CDはパソコンに取り込んで聴けたんだけど、ヨシノセイさんのカセットテープだけラジカセを部屋まで持ち込むのが億劫でずっと買ってから飾ってるだけだった。
昨日、ふと意を決してラジカセを持ち込んでかけてみたら、これがものすごく素晴らしくて昨日からA面B面を3周ぐらいもう聴いている。
プレイメイツの聖くん、といえばもう私がバンドを始めた頃から既にスターで憧れの存在だった。身近でありながら、あんな曲を作りたいという強い衝動を持たせてくれた人のひとりである。
自分以外にも沢山の熱烈なファンやフォロワーをもちながら、何年前だかは正確に知らないんだけど、多分私たちが神戸に移住したのと同じか少し前ぐらいかの頃に(東京に住んでいた頃に東京で会っていたので)瀬戸内の小さな島に吉野桃子さんと移住し、養鶏農家となっており、現在は山本から吉野へ改姓をしているらしく、それで「ヨシノセイ」名義となっている。
小さな島での静かで切実な暮らし。
自分も神戸に移住してそんな感じの暮らしをすると想像していたんだけど、あそこまでは振り切れずに中途半端に何もかもを捨てきれない生活をしている。
まあ、そこは人それぞれの丁度いいバランスがあるんだと思う。
それはさておき、テープを再生すると相変わらずのメロディメイカーぶりに完全にノックアウトされてしまった。
背景には飼っているニワトリ達の鳴き声。素晴らしい曲、メロディ、声、何気なく弾いているけれど歌と渾然一体になっている完璧なギター。
以前に少し綴ったかもしれないけれど、私はアナログリリースについては懐疑的な見方をしているんだけど、このアルバムはカセットテープで聴くのが正しいと思った。
音の手触りはモリードレイクの再発を聴いたときの感じに近い。
ざらざらしていて、周りの空気や風を纏い、どこか懐かしい。
小さな島で、誰に聴かせる為でもなく(家族やニワトリに聴かせる為かもしれないけれど)こんなに美しい曲を作れるなんてやっぱり天性の才能なんだなって思う。
私は誰かの事を軽々しく天才とかそういう言葉で褒める人が大嫌いなので、あまり大袈裟に誰かを褒めたり持ち上げたりしたくないんだけれど、素直にそういう言葉が浮かんできてしまった。
こういう曲を作れば皆がどう思うとか、どういう反応が貰えるとか、結果を計算して作った曲はたとえ評価されてもそれだけのものだし、どこかに意図が透けて見えてしまうもの。その意図を感じ取ったらリスナーとしては、ちょっと醒めてしまう。
自分のために心から湧き出る曲を作っている人は皆素晴らしいと思うんだけど、それを支える曲作りの技術や引き出し、知識が無いとまた、それはそれだけのものになってしまう。リスナーとしての私にはやっぱり底がみえてしまう音楽も醒めてしまう。
自分も自分の為だけに美しい曲を作れるようになりたいなあってしみじみと思う。
話変わって年末のライブの思い出など。
(久しぶりの更新なので長くなります)
グリーンラバーズの村田さんに誘って頂いた時、おそらくあの店舗(現在はお店の移転準備中です)での最後であろうイベントに声をかけてもらって光栄だなあと思ったので、サイモンさんという方と全く面識もなかったけれど即決で出演する事にしました。
結局、他の出演者も誰とも面識が無く、平日だったのでお客さんすらも知っている人が誰もいなくって、かと言って他の出演者同士に面識があった訳でもなくて皆知らない人同士が一緒のイベントをやるという不思議な日でした。
でもそれが思いの外すごく楽しくって、多分ソロでライブをやった史上で1番ぐらいに楽しく思い通りに演奏できました。知ってる人がいないってこんなに気楽で楽しいんだ。
村田さんの息子さんのバンドも出演して、それを観に地元の高校生の子やその親御さん達も見にきてくれていて、お店の雰囲気も相まってまるで近所のクリスマス会にお呼ばれしたみたいにアットホームで出演者もお客さんもみんなキラキラしていた。
ライブが終わった後にサイモンさんから曲の事について、主に転調について訊かれて、自分で自分の曲に何らかの価値があるとすればメロディと転調なのかなと思いながら作っているのでちょっと嬉しかった。
彼はまあ沢山音楽聴いているよね、とちょっと観ただけでもすぐに感じ取られるような音楽を作っていて、センスもすごく良いし、だけどどこかインディ魂というかオーバーグラウンドには屈しないという意思も感じられて、私はそういう人がとても好きなので出会えて良かった。CDも買ったし(良かったです)オリジナルのキャップ(猫ちゃん柄で可愛い)も買えて、自分に素敵なクリスマスプレゼントを持って帰れたなあと帰り道ホクホクで帰りました。
色んな場所でみんなそれぞれに日々を暮らして音楽を作ったり作らなかったり。
私は人から見ると、もう音楽を諦めているように見えているのかもしれない。
実際、表立って何かを発信したり曲を沢山作ったり発表したりを何年もやっていないから仕方ない。
一時期はそれについて、もっとちゃんとしないといけないのかなあとも思っていたんだけど、出来る時にはできるし出来ない時にはできないし、自分以外の存在の為に曲を作らないといけないというのはそもそも傲慢な考えなのかも、と思うようになりました。
作りたいという欲求が素直に出てきて且つそれを形にするだけの余力がある時を焦らずに待ってゆきたい。
もう1ヶ月以上経ちましたが、一応の区切りなので今年の抱負的なものを。
今年は自分のために曲を作っていこうと思います。
いや、今年だけじゃなくって、これからもずっと。
モチベーションがあれば録音して発表するかもしれないので、今後もお付き合いくださいませ。